抗HIV薬に対する耐性 Antiretroviral
Resistance
目次
- 目標
- 薬剤耐性の分類および各薬剤耐性の割合における傾向
- 薬剤耐性は感染時の薬剤耐性HIVの伝播(伝播性薬剤耐性)、またはウイルス学的非抑制時に獲得(獲得性薬剤耐性)
- START試験:NRTIとPIに対する治療前薬剤耐性(PRD)はオーストラリアと米国で最も高い
- START試験:薬剤クラス別および地域別のPDRの割合
- 2014~2018年の伝播性薬剤耐性関連変異の保有率は一定
- 治療歴のある患者における獲得性薬剤耐性の割合は減少
- 各薬剤耐性の割合における傾向(続き)およびRAM保有率など
- 欧州では1981~2019年にTDRの割合が減少
- 欧州では1991~2019年にADRの割合が減少
- 多剤耐性HIVの保有率は減少
- 年齢によるRAM保有率の有意差
- 最近PrEP(曝露前感染予防薬)を服用し、HIVに感染した患者に対する診断時のルーチンの薬剤耐性検査の重要性
- 薬剤耐性検査
- 先進国の専門家委員会は耐性試験の指針に一貫性がある
- 薬剤耐性の遺伝子型検査はHIV突然変異の解釈に依存
- 薬剤耐性表現型検査はin vitroで特定の薬剤に対する感受性を評価
- ウイルス学的失敗が認められた患者の管理には薬剤耐性検査と患者の治療歴を含める
- 血漿中HIV-1 RNA量が低値の場合、HIV-1プロウイルスDNAの検査で追加情報が得られることがある
- 薬剤耐性と交差耐性の機序
- 交差耐性およびレナカパビルについて
- 交差耐性はARTレジメンの変更を計画する際の重要課題
- レナカパビル:米国FDAに最近承認された多剤治療歴を有する患者に対する治療薬
- NRTI耐性およびNNRTI耐性の機序、耐性関連変異、交差耐性
- NRTI耐性は停止されたウイルスDNA鎖が伸長を再開できることによって生じる
- NRTI耐性関連変異にはいくつかのパターンがある
- NRTI耐性関連変異は交差耐性につながることが多い
- NNRTI耐性関連変異はRTのNNRTI結合部位の形状を変化させる
- NNRTI耐性関連変異は交差耐性を媒介する
- PI耐性およびINSTI耐性の機序、耐性関連変異、交差耐性
- PI耐性はプロテアーゼ結合部位内の変異によって引き起こされる
- PI耐性関連変異は一次(主要)変異と二次(副次)変異に分類される
- PIベースレジメン失敗後の耐性パターンは複雑である可能性
- INSTI耐性関連変異は経路を介して発現
- NNRTIと同様、第1世代INSTI間には交差耐性が多く生じる
- INSTI耐性関連変異
- 第2世代INSTI
- その他の抗HIV薬(ARV)に対する耐性
- コレセプター転換またはCCR5への結合を可能にする変異によるMVC耐性
- Ibalizumab:抗CD4抗体である接着後阻害薬(post attachment inhibitor)
- Fostemsavir(FTR):gp120に結合する接着阻害薬
- レナカパビル(LEN):ファースト・イン・クラスのカプシド阻害薬
- まとめ
- 参考文献
目標
当プログラムでは、以下のテーマを目標に進行する:
- •抗HIV薬(ARV)に対する伝播性薬剤耐性と獲得性薬剤耐性の違いについて説明する。
- •薬剤耐性の遺伝子型検査および表現型検査から得られた情報を比較して違いを示し、臨床的意義を理解する。
- •その後のレジメンの選択に関わるARV耐性変異を解釈する。
- •薬剤クラス内の交差耐性パターンを評価する。