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2021年11月02日

HIV感染者では肺機能はより速く低下する
Lung function declines faster in people living with HIV

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Dr Rebekka Thudium presenting to EACS 2021.

コペンハーゲン大学のRebekka Thudium医師は、効果的な抗レトロウイルス療法を受けているHIV感染者はHIV非感染者より肺機能の低下速度が速いと発表した。

慢性肺疾患はHIV感染者でよくみられる。一般集団にもみられるリスク因子とHIVに関連したリスク因子の両方がこの状態の原因となっていると考えられている。HIV感染者における肺機能の経時変化を測定した研究はこれまでほとんどなかった。
デンマークと米国の2つのHIV陽性者集団の合計1,130名と、一般のデンマーク人集団から集められた年齢と性別をマッチさせたHIV陰性のコントロール群とを比較した。  
この試験の主要アウトカムは、人が1秒間に強制的に吐き出すことのできる最大量である1秒間努力呼気容量(FEV1)の年間減少量であった。HIV感染者では1年で平均して8.5 mLの追加減少を認めた。
同じ喫煙状況のHIV陰性者と比較し、HIV陽性の現喫煙者、元喫煙者および非喫煙者でより速い肺機能低下が認められた。しかしながら、最も大きな差は現在喫煙中のHIV感染者にみられ、HIV陰性の喫煙者と比較し年間16.8 mLの追加肺機能低下を認めた。
この結果は、HIVと肺機能低下の相関は喫煙によって増幅されており、喫煙はHIV陽性者において陰性者より有害であるようだ。しかし、肺機能はHIV陽性の非喫煙者でもより速く低下しており、喫煙に関係しないメカニズムも肺機能低下に影響していることを示している。

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