2021年11月08日
ヨーロッパはC型肝炎撲滅の目標達成からほど遠い
Europe far from achieving hepatitis C elimination targets
欧州連合の国々は、C型肝炎撲滅に向けた全世界の目標、特にハーム・リダクション、検査、治療についての目標に到達するにはほど遠いと、European Centre for Disease ControlのErika Duffell医師はEACS2021で述べた。
全世界の目標は、2030年までにウイルス性肝炎の新たな感染を90%、ウイルス性肝炎による死亡を65%減少させるために2016年に合意した。Duffell氏は、ヨーロッパ地域での主要な肝炎ウイルスであるC型肝炎撲滅の進捗を検討した。しかし、この地域の国の大多数では、C型肝炎の人数、最近の診断数、C型肝炎の治療を受け持続性ウイルス学的著効を達成している人数についての最新の推定値がない。
ハーム・リダクションの範囲は依然として狭い。薬物使用者1人当たりに年間200本のシリンジを配布するという目標を、2019年までに達成したのは3ヵ国しかなかった。リスクの高いオピオイド使用者の40%に、オピオイド代替療法を提供するという目標に達したと報告した国は9ヵ国しかなかった。
この地域の4ヵ国―フランス、アイルランド、イタリア、スウェーデン―のみが、C型肝炎の半数超を2020年までに診断したと推定された。未診断症例の存在率は、ルーマニアとギリシャで特に高い。
「COVIDは大規模な検査に関して何ができるかを示しており、そのイノベーションの一部を、C型肝炎の検査に生かす必要がある」とDuffell氏は述べた。
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