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2021年11月08日

中央および東ヨーロッパではPrEPの実施は依然として限られている
PrEP implementation remains limited in central and eastern Europe

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Dr Justyna Kowalska presenting to EACS 2021.

経口PrEPが、それを最も必要としているヨーロッパ地域では、依然として、十分に利用できない状態にあると、Medical University of WarsawのJustyna Kowalska医師は、EACS2021で述べた。

中央および東ヨーロッパで、どの国よりも多くの人にPrEPを提供している国はウクライナであるが、そのウクライナでさえ、PrEPプログラムのHIV感染者数に対する規模がフランスや英国と同じであったとしたら、2018年以後、62,500名にPrEPを提供していることになるが、実際にPrEPを開始した人は4,000名弱でしかなかった。ポーランドにも比較的大きなプログラムがあるが、スロベニア、クロアチア、チェコ共和国、ジョージア、モルドバのような国々におけるPrEPの提供は小規模である。この地域の6ヵ国では、今のところ、PrEPを認可する計画さえない。

PrEPの規模を拡大することに対する制度上の障壁がある。例えば、国の医療保障制度がPrEPの費用を払わない、国のガイドラインが推奨しない、薬剤がその国で正式に認可されていないことで、もし、医師が処方した場合には「適応外」となり、その医師が有害な結果の法的責任を負うことを意味する。

ポーランドやウクライナでPrEPに対する関心が高いのは、部分的には、PrEPによってコミュニティフレンドリーなセクシャルヘルスクリニックのネットワークができたことである。その結果、多くの同性愛や両性愛の男性が、広い意味のセクシャルヘルスにさらに取り組むことになった。他の場所では、PrEPサービスやサービス提供者の大部分は、依然として高度に医療化されているが、サービス提供のモデルの多様性を高めることが、より多くの人のPrEPへの参加に役立つ可能性がある。

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