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2023年02月22日

ワクチンおよびドキシサイクリンPEPはいずれも淋病の発生率を減少させる
Vaccine and doxycycline PEP both cut gonorrhoea rates

写真
Professor Jean-Michel Molina at CROI 2023. Photo by Roger Pebody.

フランスのDOXYVAC試験により、淋菌に対するワクチンは、同性愛および両性愛男性における反復性感染症の発生率を半減させることが明らかとなった。

この結果は、今週、米国のSeattleで開催されたCROI 2023で発表された。

また、この試験では、抗菌薬であるドキシサイクリンを細菌性性感染症(STI)に対する曝露後感染予防薬(doxyPEP)として使用した場合の有効性についても検討した。これにより、クラミジアおよび梅毒の発生率がそれぞれ88%および87%減少した。また、この抗菌薬により「意外にも」ワクチンの有効性とは別に淋病の発生率が51%減少した。

この試験では、淋菌に対して中等度の有効性が認められている髄膜炎菌B型ワクチン4CmeNB(Bexsero)を用いた。参加者をワクチンのみ、ドキシサイクリンのみ、両方の介入を行う、またはいずれの介入も行わない群に無作為に割り付けた。すべての参加者がHIV PrEP(HIV感染予防のために通常用いる薬剤)を服用していた。

データが解析可能な502例のうち、332例がdoxyPEP投与を受け、170例は投与を受けなかった。また、257例がワクチン接種を受け、245例は受けなかった。全員がシスジェンダーの同性愛および両性愛男性であった。参加者の平均年齢は39歳、80%が白人、85%がフランス生まれであった。

STIのベースライン率(過去1年間に診断された感染症と定義)が非常に高く、淋病68%、クラミジア50%、梅毒20%であった。過去3ヵ月間の平均パートナー数は10例であり、過去1ヵ月間のコンドームを用いない性交数は平均5回であった。11%が最後に性交した際にケムセックス用の薬物を使用していた。

この試験は、データ解析により結果がすでに決定的であることが示されたため、早期に中止された。

DoxyPEPの解析では、1年後に、PEP投与を受けなかった参加者では梅毒および/またはクラミジアが36件、投与を受けた男性では13件認められた。しかし、PEPの投与を受けた男性数は投与を受けなかった男性の2倍であり、一部は複数の感染症に感染していたことから、これらの数値は実際の差を過小評価している。

PEPは梅毒に対して79%、クラミジアに対して89%の有効性を示した。淋病に対しては51%と有効性がやや低かった。

淋菌が薬剤耐性を獲得したというエビデンスがいくつか認められたが、この低レベルの耐性はドキシサイクリンの作用を止めるものではなく、また、高レベルの耐性は認められなかった。

ワクチンの解析に関しては、淋菌の初回感染は49件であり、ワクチン接種を受けなかった男性では32件であったのに対し、接種を受けた男性では17件であった。これは、ワクチン接種を受けていない場合の年間発生率19.7%、接種を受けた場合の9.8%に相当した。偶然にも有効性は51%と、doxyPEPと全く同じであった。

「このワクチンは、STIに対してある程度の有効性があることを示した初めてのワクチンである」と、主任研究員であるUniversity of ParisのJean-Michel Molina教授は述べた。しかし、Molina氏は、特に今回使用したワクチンは高価であることから、この1つの試験によってワクチン接種を推奨するガイドラインが作成されると期待しているわけではない。Molina氏は、「我々は、ワクチンによる保護が得られる期間はどれくらいか、追加接種が必要か、追加接種はいつ頃必要になるのかを明らかにする必要がある」と述べた。

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