2023年02月27日
長時間作用型カボテグラビルとリルピビリンによる治療はウイルス抑制のない人にも実現可能
Long-acting cabotegravir and rilpivirine may be feasible for people without viral suppression
CROI 2023で発表された報告によると、長時間作用型カボテグラビルとリルピビリン注射は、従来のHIVケアを継続するのに苦労し、経口の抗ウイルス療法でウイルス抑制を維持できなかった人々にとって、実現可能な選択肢になる可能性がある。
欧州医薬品庁と米国食品医薬品局はともに、安定した経口レジメンによって現在HIVが
抑制されている人に限って、カボテグラビルとリルピビリンを承認している。
Zuckerberg San Francisco General HospitalのWard 86 HIV診療所医長であるMonica Gandhi教授は、2021年6月~2022年11月までに、長時間作用型カボテグラビルとリルピビリンを開始した133例の結果を報告した。参加者は、ベースライン時にウイルスが抑制されている必要はなく、経口での導入から始めることは要求されなかった。
参加者の大部分(88%)は男性で、シスジェンダー女性8%、トランスジェンダー女性4%であった。安定した住居を持つ者は3分の1に過ぎず、大多数は現在薬物を使用していることを報告し、38%には深刻な精神疾患があった。
ベースラインでは、76例が既存の経口レジメンでウイルス量が検出不能であり、全員が注射への切り替え後もウイルス抑制を維持した。
ベースラインでHIVが検出可能だった57例の大多数は、経口療法でウイルス抑制を達成したことがなかった。このうち55例が切り替え後にウイルス抑制を達成した。
この診療所では、ケース・マネージャー、予約したのに来なかった人への対処、場合によっては街頭での看護サービスなど、広範囲の支援を提供している。発表後の討論中に、数人が、このやり方は、そのような集約的支援が利用できない患者には適用できない可能性があることを指摘した。
「HIVの流行を終わらせるなら、この集団に対する新しい考えが必要である」とGandhi氏は述べた。「創造的に大胆に使用すれば、長時間作用型の抗ウイルス薬による治療は、本当に流行に歯止めをかける可能性がある」
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