2023年03月02日
CROI 2023 その他の注目演題
Islatravirによる白血球の変化は感染症リスクを上昇させない
White blood cell changes on islatravir do not lead to higher risk of infections
研究中のHIV治療薬であるislatravirを服用している人の白血球数の減少は感染症発症率の上昇とは関連しておらず、ドラビリンとislatravirの併用はウイルス抑制の維持において既存の治療と同程度に有効である。
TAFとコビシスタットを含むHIVレジメンは女性におけるうつ病の身体症状と関連
HIV regimens containing TAF and cobicistat linked to physical depression symptoms in women
テノホビルアラフェナミドフマル酸塩(TAF)とコビシスタットでブーストしたプロテアーゼ阻害薬またはインテグラーゼ阻害薬を含む抗レトロウイルス薬併用療法を受けているHIV感染女性は、他の抗レトロウイルス薬レジメンによる治療を受けている女性よりも、うつ病の身体症状をより経験しやすいことがWomen's Interagency HIV Studyで報告された。
治療切り替え後の体重減少はBMIが高い人に生じやすい
Weight loss after treatment switch more likely for those with higher body mass
テノホビルアラフェナミドフマル酸塩(TAF)とインテグラーゼ阻害薬からの切り替え後の体重減少は、体格指数(BMI)が30以上の人に生じやすいことが欧州の2つの研究から示唆された。
インテグラーゼ阻害薬ベースのレジメンの失敗は、全く新しい形の耐性が原因の可能性
Failure of integrase inhibitor-based regimens may be due to a completely novel form of resistance
インテグラーゼ阻害薬ファミリーの薬剤に対する高度耐性は、これまでに他の種類の耐性にみられていたものとは全く異なる方法で生じる可能性がある。インテグラーゼ阻害薬の有効性は、薬物標的であるインテグラーゼ酵素に生じる変異ではなく、そのエンベロープタンパク質の変異によって失われる可能性がある。
テノホビルジソプロキシルフマル酸塩ベースの錠剤が米国で第一選択のPrEPとしての地位を取り戻す
Tenofovir disoproxil-based pill regains its position as first choice for PrEP in the US
現在、米国のHIV曝露前感染予防薬(PrEP)服用者の半数以上がテノホビルジソプロキシルフマル酸塩(TDF)とエムトリシタビン(FTC)を含有するジェネリック錠を服用していることがポスター発表で明らかになった。TDF/FTCをテノホビルアラフェナミドフマル酸塩/エムトリシタビン錠(デシコビ)に置き換えるという明確な傾向が、昨年逆転した。
本記事は日本国外の治療に関するニュースであり、本邦では承認されていない薬剤あるいは本邦とは異なる効能・効果、用法・用量で使用されている成績が含まれていますので、ご注意下さい。
記載されている医薬品のご使用にあたっては、必ず各薬剤の製品添付文書をご参照下さい。
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