HIV感染女性の多くが報告した医療従事者による生殖の強制
Coercive reproductive healthcare practices reported by many women living with HIV

IAS 2023で発表された研究によると、サハラ以南のアフリカ、東ヨーロッパおよび中央アジアのHIV感染女性は、医療従事者による生殖の強制を受けるリスクが高くなっている。

生殖の強制とは、本人の自由意思やインフォームド・コンセントなしに、生殖への介入を受けるよう圧力をかけられることをいう。

本研究チームは、HIV感染者が経験したスティグマや差別を自己申告するための標準化ツールであるPeople Living with HIV Stigma Index 2.0から収集したデータを用いた。

データは2021～2022年にかけて、アフリカの11カ国と東ヨーロッパおよび中央アジア（EECA）の5カ国で収集された。本研究チームは、家族計画や妊娠に関連した強制的行為についての報告、ならびに、強制または強要された不妊手術についての報告に焦点を当てた。

参加者らは、前年の生殖の強制について質問された。強制的な不妊手術は、サハラ以南のアフリカでは1%、EECAでは3%の女性が報告した。強制的な家族計画は、サハラ以南のアフリカでは2％、EECAでは4%の女性が報告した。また、それぞれ5%および10%が、妊娠に関する強制の経験を報告した。

HIV感染女性のサブグループに関しては、特別なリスクが存在した。セックスワーカー、ドラッグを使用している女性、HIV陽性の移民は生殖の強制を経験する傾向が強かった。

本研究チームは、単一のアイデンティティーに従って、収集したデータを解析した。Johns Hopkins School of Public HealthのCarrie Lyons博士は、交差分析を実施すれば、複数のアイデンティティーがどのように女性の脆弱性に影響を及ぼしているかを明らかにできるであろうと述べた。

関連サイト

• Read this news story in full on aidsmap.com

本記事は日本国外の治療に関するニュースであり、本邦では承認されていない薬剤あるいは本邦とは異なる効能・効果、用法・用量で使用されている成績が含まれていますので、ご注意下さい。
記載されている医薬品のご使用にあたっては、必ず各薬剤の製品添付文書をご参照下さい。