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2022年02月18日

転倒およびフレイルと関連する抗コリン薬
Anticholinergic medications associated with falls and frailty

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Dr Jessica Doctor (bottom right) at CROI 2022.

抗コリン薬の使用は、HIV感染者において転倒の繰り返しと関連していると、ロンドンのGuy’s and St Thomas’ HospitalのJessica Doctor医師がCROI 2022で発表した。抗コリン薬はフレイルとも関連するようである。

抗コリン薬は、メンタルヘルス疾患、尿失禁、アレルギーの治療で処方されることが多い。抗コリン作用をある程度持つ薬剤は多く、体内の化学物質の1つであるアセチルコリンを遮断する。アセチルコリンは神経系の主要な機能に関与している。抗コリン薬にはよく知られた副作用があり、高齢者では長期の使用が転倒やフレイル等、加齢に伴う転帰の悪化と関連している。

Doctor氏らは、高齢のHIV感染者におけるこれらの薬剤の使用について調べた。

研究には、イギリスとアイルランドの50歳以上のHIV感染者699名が組み入れられた。抗レトロウイルス薬を除くすべての服用薬について、抗コリン作用の可能性を採点した。転倒の繰り返しとフレイル(修正Fried Frailty Indexの次の基準のうち3項目を上回る:意図していない体重減少、強い疲労、エネルギー消費の低下、握力低下、歩行速度低下)についてのデータを収集した。

参加者の年齢の中央値は57歳、88%が男性、86%が白人、99%が抗レトロウイルス療法を受けていた。転倒の繰り返しは参加者の9%で報告され、一方で、21%はフレイルの基準を満たした。

抗コリン薬の服用は参加者の27%で報告された。抗コリン薬使用の参加者は、転倒の報告(17% 対 非使用者6%)とフレイルの基準を満たす可能性(32% 対 17%)が高くなっていた。

Doctor氏は、臨床医にこれらの薬剤が転倒やフレイルと関連することを念頭に置き、可能な場合には処方を中止することを勧めた。

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