2022年02月18日
治療へのアクセス拡大によりHIV感染者のC型肝炎は減少
Hepatitis C declining in people with HIV as access to treatment broadens
直接作用型抗ウイルス剤が利用可能になり、高所得者層のHIV感染者におけるC型肝炎の新規発症率が50%減少したことが新たな研究より示された。
この結果は、今週、CROI 2022で報告された。
現在、世界保健機構は、2030年までにC型肝炎を撲滅するという目標を掲げ、新規感染症例は10万人あたり5人未満、および100人あたり2人未満を目指すよう各国に奨励している。
HIV感染者におけるC型肝炎撲滅の目標に向けた進捗状況を評価し、直接作用型抗ウイルス剤がC型肝炎の発症率に及ぼす影響を検討するため、International Collaboration on Hepatitis C Elimination in HIV Cohortsでは、フランス、スペイン、スイス、オランダおよびオーストラリアの10コホート105,402名のデータを統合した。
2010~2019年の間に、ベースライン時のC型肝炎抗体検査およびフォローアップ検査を受けた45,943名が、本解析への組み入れに適格であった。2,051名がフォローアップ期間中にC型肝炎に感染した。このコホートの72%は同性愛および両性愛男性であり、注射薬物使用者はわずか0.4%であった。
2010~2015年の間の発症率は比較的安定していたが、2015~2019年の間に50%減少し(100人年当たり0.91人から100人年当たり0.46人へ減少)、直接作用型抗ウイルス剤が広く利用可能になってから急激に減少した。この減少は、HIV感染者におけるC型肝炎の発症率が高かった国で最も顕著であった。
関連サイト
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