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2022年08月02日

試験における最小限の抗体反応は、HIVワクチン研究の方向性の変更を意味している
Minimal antibody response in trial means change of course for HIV vaccine research

写真
Dr Avi Kenny at AIDS 2022. Photo ©Steve Forrest/Workers’ Photos/IAS.

Imbokodo試験でHIVワクチンによって引き起こされた免疫反応の解析結果がAIDS 2022で発表され、この解析により、ワクチンによってHIVへの抗体反応を誘導できることが確認された。

残念なことに、13年前のRV144試験でみられた感染の31%減少と同程度に肯定的な結果を示した有効性試験はこれまでにない。

Imbokodo試験では、アフリカ南部の5ヵ国で2,600名の若い女性を登録した。ワクチン接種を受けた女性では、プラセボ投与を受けた女性と比較して感染の割合が14%少なかったが、これは統計学的有意には達しなかった(すなわち、偶然差が出た可能性がある)。

研究者らは、HIV陰性のままであった参加者270名を調査し、HIVに感染した参加者54名と比較した。リスクには、1つの相関が認められた。HIVエンベロープタンパク質の特定の2つの部分(V1ループおよびV2ループと呼ばれる)により強く反応する抗体を有する女性では、感染の割合が約30%低かった。

この解析により、現在のワクチンはHIVに対してある程度の免疫を生み出すことが明らかになった。しかし、大多数の人々にとって、その反応は弱すぎるため、また何よりも特異的であるため、有用な有効性につながるものではない。

この会議では、HIVワクチンの研究者らが、メッセンジャーRNA(mRNA)技術を用いてHIVワクチンを作製するという新たな方向性で、現在および計画中の研究について議論した。実験的なmRNAワクチンを用いたいくつかの試験がこの数ヵ月間に開始されている。

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