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2022年08月03日

新しい高性能の単一細胞アッセイがHIVリザーバーに光を当てる
Smart new single-cell assay shines a light on the HIV reservoir

写真
Dr Eli Boritz at AIDS 2022. Photo ©Steve Forrest/Workers’ Photos/IAS.

研究者らは、ナノテクノロジーを用いて他とは異なる遺伝子シグネチャーを検出することにより、無症候性HIV感染症が潜伏している「リザーバー」細胞のごくわずかなサブセットを特異的に検出可能な高感度遺伝子アッセイを初めて開発した。

Eli Boritz博士はAIDS 2022で、HIV感染症が生涯続くのは、免疫系を構成するごく少数の細胞内にあるわれわれ自身のDNAにウイルスがその遺伝子を挿入することで、免疫系から見つからない場所に潜伏しているからであると述べた。

ほとんどのHIV治療戦略の重要な要素は、このようなリザーバー細胞を発見することである。研究者らは、リザーバー細胞を誘導してその遺伝子シグネチャーを明らかにする方法を開発した。

このアッセイにはいくつかのステップがあり、それぞれのステップで毛髪よりもかなり細い小さなチャネルを介して個々の細胞を輸送し選別する。細胞表面の特性を利用して細胞を分離し、その後刺激してRNAの長さを生成する。研究者らは、細胞のHIV感染に関連する遺伝子の特定の組み合わせを明らかにした。

すなわち、HIVリザーバー細胞を誘導し、その特徴的な遺伝子シグネチャーを明らかにする方法がついにわかったということである。治療専門医であるSharon Lewin教授が記者会見で述べたように、リザーバーのバイオマーカーを発見することは「聖杯」である。この新たなFIND-Seqアッセイにより、やがてより適切にHIV治療と免疫調節療法をターゲットとすることが可能になるかもしれない。

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This material is based on an original copyright publication by NAM Publications, an independent HIV information charity based in the UK. Permission for this adaptation has been granted by NAM. The original publication can be viewed at www.aidsmap.com. NAM cannot be held responsible for the accuracy of the adaptation nor the local relevance of the text.

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