2022年08月03日
幹細胞移植後にHIVが治癒したと考えられるCaliforniaの男性
California man appears to be cured of HIV after stem cell transplant
「City of Hopeの患者」と呼ばれるsouthern Californiaの男性は、まれな変異を有するドナーから幹細胞移植を受けた後にHIVが治癒した最新の症例と考えられ、これで治癒症例は計5例となったことが、今週、カナダのMontrealおよびバーチャルで開催されたAIDS 2022で報告された。
「City of Hopeの患者」は66歳の白人男性で、1988年にHIVと診断された。この男性は、抗レトロウイルス療法が利用できるようになった1990年半ばにこの療法を開始した。2018年、急性骨髄性白血病と診断された。
2019年の初頭、63歳のときに、CCR5-delta-32の二重変異を有する非血縁ドナーからの幹細胞移植を受けた。この変異は、HIVのほとんどの株が細胞に侵入する際に利用する受容体を欠失させる。幹細胞移植前に、この男性は高齢で体力が減退した患者のためにデザインされた減量化学療法を受けた。
この男性は、移植後も2年間HIV治療を継続した。その時点で検出限界以下のウイルス量を維持していたため、男性と担当医師は、慎重にモニタリングしながら治療の中断を決断した。
移植後3年以上が経過し、抗レトロウイルス療法を中止してから17ヵ月以上経過したが、HIVは再発しておらず、白血病も寛解を維持している。
この男性は、このような治療を受けて治癒した他の患者よりも高齢で、HIVに感染していた期間が長く、あまり過酷ではない移植前処置を受けた。このことから、このアプローチは進行がんを有するHIV感染者の幅広い集団に対して実行可能であると考えられるが、大部分のHIV感染者はこのアプローチの適用とはならない。
関連サイト
- Read this news story in full on aidsmap.com
- Watch a video of Dr Jana Dickter talking about the ‘City of Hope patient’ at AIDS 2022 on YouTube
- View the abstract on the conference website
- Visit our conference news pages for all our AIDS 2022 coverage
- Visit the official conference website
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