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2022年08月10日

HIVに対する二次治療の費用が一次治療の9倍かかる国もある
Second-line HIV treatment costs nine times more than first-line in some countries

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Dr Deepak Mattur at AIDS 2022.

HIVに対して二次治療に使用する薬剤の価格は、高中所得国では一次治療薬の9倍近いことが、会議で発表された。

この解析では、2020年に調達された薬剤量と、調達されたそれぞれの薬剤の1箱あたりの価格について、低、低中、高中所得国によってUNAIDSに報告された年次データが使われた。薬剤の組み合わせが一次治療レジメンであるか二次治療レジメンであるかは、2021年の世界保健機構の治療ガイドラインに基づいて判断した。

二次治療は一次治療よりもかなり費用がかかり、1人当たりの1年間の費用は約3倍であった。

治療レジメン間の薬剤価格の差は、高中所得国で特に顕著で、二次治療は一次治療の8.79倍であった(それぞれ、1,028ドル 対 117ドル)。HIVが大規模に蔓延している高中所得国には、ブラジル、タイ、ロシア連邦等がある。

ラテンアメリカは、高額な二次治療の打撃を最も受けている地域で、一次治療が179ドルであるのに対し、二次治療は1人当たり年間平均1,494ドルを支払っている。

低および低中所得国では格差はそれほど大きくないが、それでも、HIVの二次治療には一次治療と比べて平均で3倍の費用がかかっている。

二次治療の費用削減のために、研究チームは、患者が一次治療レジメンにとどまるのが安全な場合には、支援のために治療へのアドヒアランス改善に重点を置くことを各国に推奨している。また、各国政府は、プール調達のような購買力を高めるためのメカニズムも検討すべきである。

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本記事は日本国外の治療に関するニュースであり、本邦では承認されていない薬剤あるいは本邦とは異なる効能・効果、用法・用量で使用されている成績が含まれていますので、ご注意下さい。
記載されている医薬品のご使用にあたっては、必ず各薬剤の製品添付文書をご参照下さい。

This material is based on an original copyright publication by NAM Publications, an independent HIV information charity based in the UK. Permission for this adaptation has been granted by NAM. The original publication can be viewed at www.aidsmap.com. NAM cannot be held responsible for the accuracy of the adaptation nor the local relevance of the text.

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