2022年08月10日
HIV感染者はオミクロン株流行中も依然としてCOVID-19による死亡リスクが高い
People with HIV still at higher risk of death from COVID-19 in Omicron wave
昨年、同チームはグローバル解析の結果を発表し、HIV感染者はCOVID-19により入院する割合が高く、入院後に死亡する割合も30%高いことを示した。
更新された解析結果には、2022年5月までのデータが含まれている。HIV感染者に関するデータの96%はアフリカ、主に南アフリカのデータであった。
新たな解析結果より、HIV陰性者と比較して、HIV感染者はCOVID-19による入院後の死亡リスクが51%増加することが明らかとなった。
基礎疾患の有病率は、HIV陰性者では少なかった結核を除いて、両群で同程度であった。
HIV陰性者と比較して、CD4数が200未満でウイルス量が1,000超の場合、入院後の死亡リスクは2倍であった。CD4数が200超でウイルス量が抑制されている場合、死亡リスクは12%増加した。
アルファ株とベータ株が流行していた2020年は、HIV感染者の24%、HIV陰性者の21%がCOVID-19による入院後に死亡した。その割合は、2021年は同程度であったが、従来の株からオミクロン株に置き換わった2022年は異なった。入院後の死亡率は、HIV陰性者では年初から現在までに8%に低下したが、HIV陽性者では20%近くにとどまっている。
WHOのSilvia Bertagnolio博士は、HIV感染者の死亡率が依然として高いのは、南アフリカにおけるワクチン接種率が低いことを反映している可能性が高く、これがデータの大部分に寄与したと述べた。
今回の研究結果は、ワクチン接種へのアクセスの改善が重要であることを強調していると、Bertagnolio氏は述べた。また、HIV感染者、特にCD4数が200未満の人は、COVID-19への曝露を最小限に抑えることが重要であると強調した。本会議では、CD4細胞数の減少とCOVID-19への新規感染との関連性に関する別の研究発表もあった。
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